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87話 静かなる侵食

last update 公開日: 2026-04-17 08:13:16

加山良江と湊に高嶺遼大が調合した解毒薬を投与する。医療措置が必要な程の“香水”なんて聞いた事が無い。だからこそ、質が悪いのだ。

二人が点滴を受けている部屋を出た時、高嶺遼大が廊下に寄り掛かって言う。

「今朝、早くにね」

高嶺遼大が話し出す。

「ん?」

そう聞く。

「望美さんが森崎の家を出たんだってさ」

そう言われて思わず高嶺遼大を見る。

「あぁ、大丈夫。愛沢くるみには療養だって言ってあるそうだ」

私は高嶺遼大に言う。

「そんな事が聞きたいんじゃないわ。大丈夫なの? 森崎のおば様は」

そう聞くと高嶺遼大が苦笑する。

「颯太の死に愛沢くるみが絡んでる事を知ってしまった以上、気持ちの整理がつくまでは愛沢くるみとは距離をとりたいって事らしいんだ」

その気持ちは良く分かる。自分の可愛がっていた一人息子を殺されたんだから、それは真っ当な反応だ。

「良い機会だから病院に来て貰ってる」

そう言われて、そういえば以前、望美さんの検査もした方が良いと話していた事を思い出す。

「一応、念のための検査ね?」

そう聞くと高嶺遼大が頷く。

「あぁ」

私はそう言う高嶺遼大の腕に触れる。

「遼大、大丈夫?」

そう聞
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